ゆらゆら、燃える
ゆらゆら、揺れる
こころのなかで
こころのうちで
ただひとりの、お前にむけて
このおもいは、もえひろがる

お前はいまも
オレをまっているのか
お前はいまも
オレをおぼえているのか
お前はいまも
そこにいるのだろうか

あがき、もだえ
まえへ進もうとする
その方法さえ、方向さえ
オレにはみつけられない

オレが神にいのるなど
オレが信仰にすがるなど
有ることではないだろうけど
今は、ただ今だけは
無神論であっても
それを願ってやまない己がいる

まほろばでもかまわない
神よ
世界を構築せし真理よ
一時で、瞬きで構わないから
弟が無事だと、生きていると
オレのこの瞳に写してくれないか
そうすればオレはまた
前に向けて扉をひらけるだろうから

ゆれる、ゆれる
燃えて揺れて、いつしか堕ちる
ああ弟よ、ただ一人の愛しき人よ
オレにとってのお前の偽りを前に
オレはお前だけを思い起こす
お前だけを想って揺れる
お前だけにこの心を捧げる、から

お前はいっそ、綺麗なままで
オレの記憶の内で笑っていて

ゆらゆら、燃える
ゆらゆら、揺れる
オレのなかで、そのうちで
ただひとりの、お前にむけて
このおもいは、燃えて広がる
燃えて揺れて、いつしか堕ちる
お前を想って、闇へと堕ちる


 
 



 『闇陽炎』 2005.4.7


 
 

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