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 全く、と思いつつも手は勝手にナイフを扱うのだから日ごろの慣れってものは怖い。
 正直、ガキの頃はあんまり台所なんて出入りしなかったから料理なんてものは椅子に座りさえすれば母さんが自動的に出してくれるものだと信じきっていた。まあ、手伝いをしなかった訳では無いけどそれは簡単な筋取りや皮剥きなんかがメインだったから。
 だから、母さんが死んでしまってからオレはほぼ強制的にばっちゃんに家事を覚えさせられた。
 一通りのことが出来るようになるのは早かった…当然だオレは天才なんだからな…が、それは必要であったからであってそれを好んでやっているというつもりは全く無かった、そう全く以って。
 旅の道中だって、野宿となれば自炊もしたがそれだって己を生かすための手段でしかなかった。
 それは、『必然』であってそれ以上ではないのだ。
 それに、作ってもらうほうが簡単というか、楽だった。
 1人だけの食事を作るということに、オレは辟易していたのかもしれない。
 だからこそ、料理なんざうんざりだとか思っていたというのに。

 そのオレが、だ。
 誰かのために、誰かの帰りを待って食事の準備を己からするようになろうとは。

「ヤキが回った…ってことか」
 一人誰もいない台所で呟きつつ手の中にある玉葱をペティナイフだけで粗微塵にしていく。
 ナイフボードも確かにあるのだが、慣れてしまった身にはこっちのほうがやり易い。
 堅いものであれば話は別なのだが、こんな柔らかい物はこうしたほうが圧倒的に手間も掛からない。第一旅の間にわざわざボードなんざ持ち歩けねぇっつーの…キッチンナイフじゃなくて十得ナイフのようなもんしかないんだし。
 ボールの中に入れてあった挽肉の中に落としこんでしまうと、ナツメグとか挽きたて粗引き胡椒とか塩とか卵とかぶち込んでこねてベーコン引いたキャセロー ルに半分入れて中に茹でた卵を置いて残りの肉で包み込む。それをベーコンの端で覆いこんだらそのままオーブンに突っ込んで完了。
 ストーヴの上に乗っかった寸胴で湯気を立てるスープの中には大雑把に切ったキャベツとにんじんと玉葱と鳥のぶつ切りが煮えてるからこれはほっとけば良い。
 パンはさっきパン屋で買った塩付きパンを温めればいい、口直しになりそうなのは見あたらないから一昨日開けたカリフラワーのピクルスでも皿に乗せとけば良いか。
「……あ」
 ここまで来て、オレは買い忘れに気がついた。
 あわてて食料庫を覗き込むが、やっぱりその姿は見当たらない。
 そういえば、先日呑んだのが最後だったような気がする。いや気がするじゃないあの馬鹿弟が1人で飲み干してしまったアレが最後だ。
 今から店まで行っても良いがそうすれば確実に擦れ違いになりそうだ。
 かといって買って来いと言うには既に時遅く、アイツが帰ってくるまであと三十分余り。
「っちゃー…やらかしたな……」
 仕方が無いが今日はガス入り水で辛抱してもらうしかないか、と息ひとつ付いたとき。
 チャイムも無しにドアが開く音と共に、兄さん、とオレを呼ぶ声が聞こえた。
 







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  そういえば最近家事任せっきりだな、と僕はボトルのラベルを眺めつつ1人語散る。
 小さい頃から余り台所に入ろうとしなかった兄さんだけど…僕のほうが母さんにべったりだったから当然といえば当然か…いつしか兄さんは料理を覚えて気が付けばその腕はそれなりのものになってしまっている。
 それもそうだ、感覚を失った僕では料理をしようにも切る混ぜるなどの作業しか出来ないから必然的に兄さんのほうがそういった感覚が鋭くなってしまってい るわけで、おまけに料理というのは意外とストレス解消にもなるらしく籠もればそれなりに愉しそうに作業をしているのだ。少なくとも鼻歌歌って皮むきしてい る段階で兄さんはその作業に苦痛を感じてはいない、これは確信。
 でも、だからといって任せっきりというのもひどい話ではあるな、と反省しつつ僕は蒼や碧の硝子の瓶をあれこれ選んでキャッシャーに持ち込んだ。三本は持ち帰ることにして残りのダースほどの量は次の休みを指定して配送に。
 そうでもしなきゃこんな重いものはもう運べない。
 酒には滅法強いのにワインだけは妙に弱い兄さんが唯一それなりの量を呑める甘めのロゼのスパークリングもダースで頼んで、それも一本持ち帰ることにして店を出た。
 かちゃかちゃ音を立てる瓶の入った紙袋を提げて、そのまま足は近くのパン屋とチーズ屋へ。
 チーズ屋で適当に見繕ってから、パン屋でバゲットやデニッシュを見ているとなんだか奇妙な飾りをつけたものを見付けた。
 金色にしっかり焼き締められた丸いパイが、偉そうに王冠を被っている。
 なんだかあの人を思い出して、可笑しくて。
 思わずそれも、と買ってしまった。
「……デザート、作ってないと良いんだけどなぁ」
 とことん拘るあの人の事だ、其処までコーディネートしているのが常の山なのだが。
 結構な荷物になってしまったこの状況に、僕は迷わず来た道を引き換えす。
 今ならまだ、車が空いている……筈だ。
 私用と言われるかもしれないが、まあ其処はウチのボスに何とか配慮してもらおう。
 両の手を紙袋で埋めたまま、僕はさっき出た執務室のドアを軽く足先でノックした。
「すみません、開けて頂けませんか?」
 といえば、するりとドアはその口を開き、あらと見開いた眼でこの部屋の全てを取り仕切る才女が現れる。
「あら、アルフォンス君…帰ったんじゃなかった?」
「ええ、帰ろうとしたんですがこの有様で。僕用の車、空いてますよね?」
「少佐…私用はいかんよ」
 部屋の奥から、聴きなれた声が飛んでくる。でもその声色に諌めるそれは見受けられない。
「じゃあ、貴方を送りしますよ、そうすれば私用ではありませんから」
「……ああ言えばこう言う、か。なら私ではなくホークアイ少佐を送ってくれないか?彼女の勤務はもうとうに終わっているというのになかなか帰ろうと」
「貴方の仕事が終わっていないからです、少将」
 言葉の途中だというのにすぱりと鋭利な刃物で裂いたかのようなそれに、ボスは困ったように肩を竦める。
「…と言うわけだ…」
 だがしかし、直後その表情はするりと一変した。
「が、鋼のに渡さねばならん書類があるのだよ。休み明けに出てもらわねばならん議会の要項だ。それは機密書類でな、軍以外の誰の目に触れても困る…よって徒歩で運んでもらっては困るんだ」
 だから無理だ諦めろ、という言葉が続くと思っていただけにその言葉は正直霹靂。
「車の手配をしよう。エルリック少佐、この書類をエルリック大佐に必ず渡すように、命令だ」
「Yes,Sir!」
 僕はにやりと笑うその顔に、同じような趣味の悪い笑みを打ち返して敬礼してやった。












「兄さん、帰ったよ?」
「お、おお!お帰り!早かったな」
 玄関に飛び出してきたエドワードに笑い返してアルフォンスはパンの入った紙袋を渡すとコートを脱いで腕に引っ掛けた。
「仕事が早く終わったのと、車が使えたからね。ハイこれ少将から、会議資料だって」
「げー…休暇中くらい忘れさせろっての…」
 うんざりした顔で渡された封筒を見るとエドワードは渋々という感じでそれを受け取り息をつく。
「…というか、アルお前この大荷物は…」
「ああ、無くなっちゃってたからワインと、あと兄さんに任せると絶対に買ってこないチーズとか?」
「誰が牛乳の副産物を売る店に好んで入るというんだこの木瓜が!」
 がー!といきり立つその姿を笑い流すとさっさとリビングにおいてあるワインセラーに買ってきた瓶を入れて。
 ロゼのスパークリングと辛口の白だけは台所のクーラーに放りこんで、紙袋の中身を的確にしまいこむ。
「だからだよ。あとはパテとか…あ、デザート作っちゃった?」
「いや、まだだ。何だったら今からトライフルでも作るが」
 どうする、といった兄の顔にアルフォンスは胸を撫で下ろすと小ぶりの角に若干油が滲み出た白い箱を取り出した。
「なら良かったー、アマンドクリームのパイ買ってきたからこれ食べようよ」
「お、焼き立てか?」
「そうみたい、温かかったし」
 差し出されたそれを受け取って、その底がまだほの温かいのを確認したエドワードは足つき網を取り出すとパイを箱から出してそれに乗せる。
「じゃあ…カシスのソルベでも添えるとするか」
「そうだね、さっぱりするし」
 よし、と頷くとエドワードはアルフォンスの背を軽く押した。
「残りは仕掛けとくから、風呂入ってこいや」
「えーやだ、兄さんと入る」
 いつもの台詞ではあったものの、エドワードは毎度のようにうんざりした顔で目を細める。
「…お兄ちゃんのことは気にせずゆっくりしてきなさい」
「イヤです」
「あのなぁ!オレはまだやることが」
 頭ひとつ違う身長ながら詰め寄ればその迫力は人一倍。
 視線はギラリと色を変え、とてもそうとは思えぬしなやかな身体はすぐにでも攻撃できるようにそのバネに力を溜め込む。
 だがそんなことは慣れたもの、弟としてもはや何年一緒に居たと思っているんだという威厳の元にアルフォンスはズイとその視線に己のそれを絡ませ顔を近付けた。
「ソルベなんて冷凍したカシスとリキュールをミキサーにかければ出来る。料理だって殆ど済んでるんだろ?じゃあ何も問題は無いね。御託を言う暇があるならさっさと二人で入ればいい、大丈夫昨夜みたいな事は風呂じゃないところであとでゆっくりし…っ痛ー!」
 言った言葉が悪かったかそれ以前に声というか存在自体が兄限定でイヤらしいのがいけないのか。
 真っ赤になった顔もそのままの兄にグイと腕を捻り上げられ、アルフォンスは流石にその腕から逃げ出す。
「死ぬか?いっぺんマジで死ぬかお前!恥ずかしいこと素面で言うんじゃねぇよこのエロアルフォンス!」
 そして焦って叫ぶのも当たり前といった顔で、腕をわざと緩い手つきで撫で摩りながらその表情をとてもこんな事言いながら出すものではない精悍なそれに引き締めたのだ。
「エロで結構僕は貴方だけにしか欲情しませんから貴方の前でエロくなって当たり前、というかそうじゃ無くなったらそれはそれで気持ち悪いと思うんですがどうですか兄さん」
「た、確かに……それはそれできもちわるいというかありえないというか…うん、異常だな」
「じゃあいいじゃない、ほらさっさとお風呂に入ってしまえば問題なし、行くよ」
 言葉と共に、重さなんて感じさせずにひょい、とエドワードの身体が中空に浮く。
「っだー!!!!何やっとんじゃ持ち上げんなってお、おい待て抱き上げるなあぶねぇだろおい放せ下ろせこの馬鹿弟ー!」
「はい暴れない暴れない」
「暴れずにいられるかって言うんだこの木瓜が!」
 じたばたと暴れた押す兄をそのままにアルフォンスはすたすたと風呂場への道を歩んでいくのだった。









 エドワードの懸念を他所に風呂場で弟が暴走するようなことは全く無く、その几帳面な性格が物語るように丁寧に隈なく全身洗われて、しっかり温まるまで湯船に押し込められた。
 そして先に上がった弟を追いかけて風呂から出てみればダイニングにはきっちり食事が用意されている始末だ。
 これはこれでいいのだが、なんだが悔しいような気もしてエドワードは唇を尖らせる。
「…何可愛いことしてるのさ」
「オレがやるってったのによ」
「そんな顔したらせっかく用意したのにメインがミートローフじゃなくて兄さんになっちゃうから。ほら座って、前菜代わりに買ってきたパテ食べるでしょ?」
「…おう」
 そう言ってはいるが己が作った食事をサーブされるのもまた良い気分だ、とエドワードは思っていた、もちろん口には出さなかったが。
 料理は申し分ない出来であったし、中でも茹で卵入りのミートローフは師匠直伝の上アルの好物だから失敗する訳が無いのだが弟が嬉しそうな顔をしてそれを頬張っていたのでエドワードは蟠りは無かったことにしよう、とグラスの中で揺れる淡い赤の発泡酒を傾ける。
 最後まで食べ終えて、片づけをしている弟の立てる音に聞き耳を立てつつエドワードは暖めたポットに茶葉を落とし込んだ。
 ゆるりゆるりと、穏やかに流れる時間が訪れるなんて信じられなかったのも事実だが、現実にそれが訪れてみればそれが失われることが怖くなるということも、やっと知った事実だ。
 ああ、そうか、と。
 エドワードは、一人微笑った。
 いまさら誰かのために作るということを意識したのも。
 誰かが帰る、それを迎えることが当たり前になったのも。
 誰かと共に生きていくのだということを認識したのも。
 あの、ただ1人の存在がいなければ考えなかったこと。
 この場所が、愛しいと。
 この時間が、愛しいと。
 ただ一人の存在がこんなにも愛しいと。
 そんなことを、こうやって落ち着いて考えられるようになったのだ。
「…こういうことなの、かな」
 しあわせ、とは。
 そう言いかけた瞬間、首筋に暖かな柔らかさが触れてエドワードは竦み上がった。
「ぎゃああああああ!」
「…なんだよ人を化け物か何かみたいに」
「だ、だだだだめだろいいいいいきなりびっくりするじゃねーか」
「…あ、顔真っ赤」
「あぁ?!」
「まあそんなことはいいや、それよりパイ持ってきたんだけど」
 そういわれて注いだ視線の先にあったものを見届けて、エドワードは眉を上げる。
「……なんだそれ」
「パイ」
 そんなものは見れば解る。
 アルフォンスが掲げている盆の上に載っているのは間違いなく色よく焼きあがったパイだ。
 だがしかし。
 そのパイの上にのっかているその、金色の物体は一体なんなのだ。
「…正月のお菓子なんだって、ガレット・デ・ロア…王様のお菓子って意味。西のほうでよく作られて」
「御託は良い!何でそいつは王冠を被ってんだ!」
「…王様のお菓子だからじゃない?」
「そんな訳あるか!」
 エドワードが指摘したように、そのパイはしっかりと金色の王冠を頂いていた。
「お前本当に意味知ってんのか?それはな、フェーブっていう中に入ってる空豆だか陶器の人形だかを引き当てたら一日王様になった上に一年幸せになれるっつー曰くつきの代物だ!戻してきなさいアルフォンス君!」
 びしぃ、と滑らかにつづられた菓子の説明の言葉と共に外に向かって指された指を見てアルフォンスは息をつく。兄さんこれは捨て猫じゃなくてお菓子なんだ解っているのかと怒鳴りたい所だがそれをやっていては堂々巡りであるからとりあえず穏便に。
「…返して来るならともかく戻すって猫じゃないんだし…いいから食べようよ」
「それもそうだな。じゃあ喰うか」
 意外とあっさり受け入れた兄の返答に少々恐怖に感じつつもアルフォンスは手早くそれを切り分けて兄の前に差し出した。
 サックリ焼きあがった生地は層も美しく薄紙のように重なり、中に納まるクリームもまた黄金色で、バターの良い香りが鼻先をくすぐる。
 そしてフォークを差し出そうと前を見た瞬間。
 エドワードはそれを徐に掴み揚げ、ぱくりとひとくち噛み切ったのだ。
「ああああー!兄さんもうそんな食べ方して!」
 というとほぼ同時。
 ガリ、という鈍い音が聞こえ、もごもごと口を動かしていたエドワードは手のひらにぽとりと何かを落とした。
 それは、小さな小さな、コップのような陶器。
「…あー、指貫かこりゃ」
「へ?ゆびぬき?」
 確かにそれは縫い物のときに使う指貫の形をしている。フェーブには指貫は無いんだがな、といいながら首を傾げてエドワードは言葉を続ける。
「指貫が出るのはクリスマスプディングのはずなんだが…この店混ぜてんな色々…まあいいや、オレは王様にはなれなかった、と」
 に、と茶の入ったカップを掴み上げつつエドワードは目の前の弟に向かって、笑った。
「さて、今日が終わるまであと少しだ、お前は幸福の種を掴みあげて王になれるかな?アルフォンス」
 にやりと笑った兄のその表情に一瞬見ほれてしまったものの、挑発されているのは一目瞭然。
 だけど、それに乗せられまいとするのはこの場のスタンスにはそぐわないだろう。
「…王様になったら僕の言う事何でも聞くんだよ、解ってるんだろうな兄さん」
「おお、望むところだ。お前の命令なら何でも聞いてやるぜ…アルフォンス?」
 売り言葉に買い言葉。
 アルフォンスは皿にも乗っていなかった、トレイの上の切り落としたパイを掴み上げると人前では決してしない仕草でガブリと噛みついたのだ。
 しばし噛み下していたアルフォンスであったが、その表情は全く変えずに視線だけが動いていく。
 確実に口内で舌を蠢かしているであろう事が解る仕草を見せ付けるようにしていたが、それが突然止まった。
 ゆるりと開けた口から覗かせた舌の上にあったのは、金色に塗られたコイン型のフェーブ。
「…僕の、勝ち…かな?」
 それを摘み上げてにやと笑うその顔に、苦笑を浮かべてエドワードは肩をすくめた。
「あーあ、つきはお前に回っちまったか」
「さて兄さん、約束は解ってるんだろうね?」
「オレも男だ、約束くらいは守る」
 立ち上がりざまひょい、とパイの上に乗っかっていた王冠を摘み上げるとエドワードは弟の頂にそれを掲げる。
「さあ、王よ。お前はオレに何を望む?」
「随分な態度だね、仮にも僕は王だ…貴方だけの」
「は、いまさらぬかすか。お前が王であってもオレは代わらない。それはお前自身が一番良くわかっているだろうが」
 そういって覗き込んできたその視線はあくまでも王者のそれ。
 従者足り得ぬその気高さこそが、この男を存在させるものであることくらい。
 共に歩んできた自分が一番良く知っているのだ。
 そう、心の中で言葉を流すとアルフォンスは目の前の身体を引き寄せる。
「僕の願いは貴方が一番良くわかっているはずだ、その願い、叶えてみせろ」
「……そうだな」
 引き寄せた体がすいと距離を縮め、近づいた唇が柔らかくアルフォンスのそれを掠めた。
「まずは身体を温めなおすことから…はじめてみるのは…どうだ?」
「…悪く、ないね」
 柔らかなバードキスの合間に囁く言葉に賛同して、アルフォンスはそっとその身体を抱き直す。
「なら、残りの願いは順を追って叶えてもらうとしようかな」
 くすくす笑う、言葉の隙間に漏れると吐息はそのままに。
 アルフォンスはもう一度、腕の中の気高いぬくもりを抱きかかえる。
「望みのままに、我が王…アルフォンス」
 王より気高い、その存在を手にした喜びを確かめなおすそのために。















「……って、え?これでおわり?」

「終わり。おしまい」


「待て次号!とかじゃないの?」

「残念ながら終わりだなぁ弟よ」





「よくもエロなし書きやがったな管理人!」



「つーかエロから離れやがれこの木瓜弟!」




 
 
 
 
 




『S.E.E EXTRA』 2007.1.1
SEEですがエロは一切ありません!!!!!!(土下座するといい)


 
 
 
 

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