「ねーさん……」
「ふぁふぃ?」
「人の食べ方にとやかく言う気は無いけどさ」
 アルはもこもこと口にほおばったカステラと格闘するエドの皿を見てため息をつく。
「甘みが足りないからってそんなに蜂蜜かけてカステラ食べるなよ!それじゃカステラ喰ってんだか蜂蜜漬のスポンジ喰ってんだかわかりゃしない!」
 その視線の先、エドの皿の上にあったのはカステラの上に皿から溢れ落ちんばかりの蜂蜜をたんまりこってりたっぷりとかけた代物で。それを甘い香りを振り巻きながら口の回りをべたべたにしつつ嬉しそうにほおばっているのも勿論エドである。
「いいじゃんか、お前に喰えって言ってないんだし」
「そうなんだけどね……」
 少しのミルクとこれまた多量の蜂蜜を入れた紅茶で残っていたカステラを流し込んだエドは正論を吐きつつアルの言葉に首を傾げる。
 それを見つつため息をついたアルは今夜は間違いなく部屋が蜂蜜の香りで充満しそうだなぁ…なんて黒い事を考えていたりしたのだった。
 
 





こんどこそ、おしまい。



『貴方だけに甘いお菓子を』 04.9.28
 

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